投稿日時:2019/11/20
こんにちは、培養室です
今回ご紹介するのは、分割胚移植と胚盤胞移植の成績を比べたアメリカの論文です
一般的に、分割胚移植よりも胚盤胞移植のほうが高い妊娠率が得られると言われていますが、すべての胚が胚盤胞まで育つわけではありません。
また、本来子宮に到達するのは胚盤胞の時期であり、胚盤胞で移植することは自然な状態であると言えます。
そこで、この論文では
・38歳以下
・受精卵の数が4個以下
・初回の新鮮IVF移植周期
・遺伝子スクリーニングは行っていない周期
を対象とし、胚盤胞移植(1胚移植)と分割胚移植(1胚もしくは2胚移植)を比較検討したところ、分割胚移植と比べ胚盤胞移植のほうが、妊娠率、出産率ともに有意に高かったそうです
よって、3日目で良好な分割胚は移植せずに胚盤胞まで育てた方がいいという結論でした
この論文では、受精卵の数が4個以下で新鮮胚移植のみの比較ですが、当院では、卵巣刺激の方法等により凍結融解胚移植でのご提案もしています